タイ医学の考え方は、人間の身体は自然界と同じ「地・水・風・火」の4つの基本要素(タート・チャオ・ルアン)で構成されているという「タート理論」に基づいています。 これら4つの要素のバランスが取れている状態が健康であり、崩れると病気になるという考え方です。人体を構成する4つの要素と、それぞれの特徴は以下の通りです。
地 (タート・ディン / Earth)
「タート・ディン」は、身体の構造や安定性を整える働きを持っています。骨、筋肉、皮膚、内臓、髪、爪などを作る働きを持っています。身体の部位を構成して丈夫にする働きが強いため、地の元素が強い人は、骨格がしっかりしていて、身体が丈夫で大きく、声も大きく、堅実な性格とされます。
水 (タート・ナーム / Water)
「タート・ナーム」は、身体の液体成分に作用します。リンパ液、胆汁、汗、尿など、体液の循環作用をコントロールしています。水の元素が強い人は、流動的で、結合や共感がスムーズ、しなやかさも兼ね備えていますので、涙もろく穏やかで調和型の性格だとされています。
風 (タート・ロム / Wind)
「タート・ロム」の特徴は、動きが軽く、機動力のある機敏な動きがあります。不規則な動きもします。身体では、呼吸とエネルギーの伝達の役割を担い、呼吸、消化運動、血液循環などの機能を司っています。「タート・ロム」は、身体の気をコントロールしていますので、風の元素が強い人は、気分にむらがあります。また、感受性豊かで、軽やかで神経質な特徴を持っています。
火 (タート・ファイ / Fire)
「タート・ファイ」特徴は 熱、代謝、消化、変容です。体温維持、食物の消化機能など、身体の熱エネルギーを司っています。体温、消化、代謝に加えて、感情的な熱も含みます。火の元素が強い人は体力旺盛ですが、衝動的で活発です。同時に、耐久力や忍耐力が低いと考えられています。
タイ医学では、人は生まれつきこれらの要素のバランスに偏りがあるとし、日々の食事や生活環境、気候、時間帯などによってもバランスが変化し、無意識下で身体機能や潜在意識に影響を与えています。
タイ古式マッサージでは、全身の「セン」と呼ばれるエネルギーラインに対してアプローチしていきますが、滞ったエネルギーの流れを改善する目的があります。エネルギーが全身に行き渡ることで、自動的にバランスが調整され、老廃物が人体の中に溜まらないようにします。マッサージはストレッチと組み合わせて行いますが、ストレッチは関節に溜まった「風」を追い出すために重要で、エネルギーの流れをよくするために行うものです。鼠径部を押さえて血液を一気に流す「パート・プラテート・ロム」というテクニックは、直訳すると「風門を開く(Open The Wind Gate)」という意味になります。これは、血液循環を上げて、代謝をあげ、気を調整しているということになります。 |